夫婦で5階建てのマンションの3階を購入し、入居しました。
最初は上の階も下の階も、夫婦2人だけの家族、という状態でしたので、多少の生活騒音(歩く足音、洗濯機の音など)はありましたが、それはお互い様なので、それほど気にも留めませんでした。ただ、入居する前に、マンション業者からは遮音性のはL-40で最大級のものです、と説明されていたのに、意外と音が響くな、という感じはしていました。
ところが、そのうちに下の階の奥さんが妊娠し、子供を産みました。泣き声は、意外に響かず、これなら大丈夫だと思っていたのですが、その子供が成長して、立ち歩きをするようになった頃から、騒音がひどくなりました。子供特有のものだと思いますが、かかとで踏み鳴らすようにフローリングの上を走りまわるのです。それが上階の我が家に非常に響き、日常生活に支障をきたすようになってしまいました。あまりにひどいの我慢できず、直接、極力穏やかにもう少し静かにさせてほしい、と言いに行くと、最初はわかりました、と言って少しの間はおとなしくなるのですが、また元に戻ってしまいます。そのたびに、注意をしに行くと、そのうちに「子供は走るものだ!しばりつけておけというのか!」と逆切れし始めました。そうなると売り言葉に買い言葉なので、かなり険悪な状態になり、マンションの管理組合を巻き込んだ争いになりました。
しかし、管理組合も仲裁はできてもそれ以上の拘束力はないので、一向に状態は変わりません。そのうちに私の妻が、その騒動と騒音によって体調を崩してしまいましたので、これは弁護士に頼むしかないと、相談に行きました。
すると、直接の法律で規制はできないが、静穏に暮らす生活権を侵害している、ということで警告書を送り、そのれもだめなら仮処分申請をし、必要ならばそれと並行して損害賠償請求をする、という手があるとのことでしたので、それをお願いしました。
すると、相手は弁護士が出てきたことに驚いたのか、静かになると同時に、1か月もするとマンションを退去していきました。
その結論がいいかどうかは別にして、弁護士に頼むという最終手段を使ったことで、静穏な生活が戻ってきたのですから、よかったと思います。